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【グリーフことのは】②混乱、困惑、探索、思慕 (2)

8つのグリーフの局面の中から、前回お話した第2の局面 『混乱、困惑、探索、思慕』
について、もう少し詳しくお話していきたいと思います。

 身近な人を亡くした後は、落ち着きのなさや、気持ちの乱れ、いらいらしたり、やむことのない混乱を味わったりしているでしょう。まるで、流れの速い川の中で、つかまるものが何もなく、もがいているように感じている人もいるでしょう。心の中をとめどなく様々な考えが駆け巡ったり、強い感情があふれ出てきて、どうしようもなくなったりもすることでしょう。

 また、自分がすべき仕事や役目を何も果たすことができなくて、混乱している自分を見つける人もいるでしょう。何かをやりはじめようと計画を立てても、最後までやり遂げることができなかったりもするでしょう。物忘れがひどくなったり、仕事の能率が上がらなくなったりすることは、この悲嘆の局面を体験している人にとって共通するところです。
 1日の中では、早朝と夜遅くが、最も混乱したり、見当がつかなくなったりする時間帯で、このような感情は、疲労感や自発性のなさに伴って現れることが多いです。これまで楽しいと思ったり、楽しみにしていたものさえも、どうでもよい存在になったりする。
 
 また、亡くなった故人を捜し求めて気持ちが休まらないという体験をされた方もいるでしょう。思慕や思い出に浸りきってしまう状況の中に長い間いることは、体力を使い果たしたようにも感じることでしょう。
 あるいは、感覚が変わってしまう経験をした方もいるでしょう。「町ですれ違う人が、亡くなった人に見えてしまう」、「ショッピングセンターの2階から下を見下ろしたときに、その人があなたに向かって微笑んでいるように見えました」、「運転をしているときに、すれ違った車を運転している人が、亡くなった人のように感じて、その車の後をつけていってしまった」、「自宅のガレージを開けて、車が入ってきた音がしたように感じたりする」等々の経験をこの時期にされている方が多いです。

しかし、このような体験をしたとしても、けっして気が狂ってしまったわけではありません。

 幻覚を見たときに、自分はおかしくなってしまったという気持ちを否定するのは、容易なことではありません。しかし、ここで「幻覚」の代わりに、「思い出」あるいは「記憶の中の映像」という言葉を使いたいです。グリーフにおいて、亡くなった方にもう一度ひと目でよいから会いたいと思うことは、けっしておかしいことではないです。部屋の中にその人の存在を感じたり、その人が部屋を横切るのが見えたとしても、何もおかしいことではないです。このことを覚えていていただきたいです。

 また、このような体験をしているときは、食事や睡眠の習慣に変化が現れたりもします。食欲をなくしてしまう人もいれば、食べ過ぎてしまう人もいます。たとえ食べられたとしても、全く味わうことができないこともあります。睡眠に関しては、寝つきが悪くなったり、朝早くに目が覚めることはよく起こることであります。
 夢の中に亡くなった人が出てくる体験をした人も多いでしょう。夢は、無意識の中で、自分にとって故人がどのような意味や役割を持っていたかを探索する方法の一つであります。必要なことは、その夢の中で見たことに対して、オープンでいて、学ぶ姿勢でいることであります。いい夢であれば、そのいい気持ちを持ち続けていればいいです。悪い夢であったなら、そのときに感じたことを信頼できる人に聞いてもらい、整理してみるといいです。

 たとえ混乱したり、落ち着かない状態であっても、このような局面を体験することは必要です。この局面を迎えたなら、自分を癒すために続けているグリーフの旅がさらに一歩進んだことになります。

[自分の体験を確認するために]
 白い紙に、混乱、困惑、探索、思慕と関連して、経験したことを書いてください。そのことに関して、感じたことを日々綴っていく日記などは、あなた自身の思いや感情に対する理解を深めるために有効です。そして、必ず、「私の混乱、困惑、探索、思慕は・・・ものでした(です)」と書いてみてください。

 自分の状態を認識できたら、次に、どのようにケアをすればいいのか、提案したいと思います。

 まず第1に、「自分は気がおかしくなったりしているのではない」ということを絶対に忘れないことです。

 第2に、もし、混乱したなら、自分の話を、先入観をもたずに聞いてくれる人に聞いてもらうことです。自分一人でグリーフに対処するのは非常に難しいです。誰かに聞いてもらうことで、安心して感情を表したり、正直な気持ちを表出できます。そしてそのときに、自分自身でその「意味」を見つけようとしないことです。自分を知るために、どのような体験だったかをかみしめていただきたいです。

 最後に、この局面にいる人は、大きな決断はしないほうがいいです。ストレスが大きい時期に引っ越したり、遺品を処分するなどの重大な決断を下すと、後から大きな後悔をすることが多いです。忍耐して、ゆっくりとした時間を過ごしていただきたいです。

[自分に対するケアを確認するために]
混乱、困惑、探索、思慕の局面にある自分のために、これまで、そして、今現在どのようなことをしてきたかを白い紙に書いてください。それらは、自分が自分のケアのためにどのようなことをしているのか理解し、整理するうえでとても大きな助けとなるはずです。

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