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2017年12月

2017年12月31日

2017年も大変お世話になりました。

2017年も大変お世話になりました。

今年も、ジーエスアイが提供するエンバーミングならびにグリーフサポートセミナーを多くの方々にお選び頂き、心より感謝を申し上げます。

この年の瀬に2017年を振り返ってみたいと思います。

2016年までの弊社は、私自身が、アメリカで学び、実践してきた事を基礎にして、いかにその企業や受講生にプラスになることを提供できるかということについて、取り組んできました。

しかし、ここ数年はそれだけでは、十分ではないことを実感し、改善を続けてきました。

2017年は、それがさらに加速した1年だったように思います。

これまでで一番、弊社セミナールームでの自社運営セミナーを受けてくださった方々や法人研修を通じて受講してくださった方々と出会った1年でした。本当に真剣に取り組んで下さった受講生の皆様に心より感謝申し上げます。

今年も多くの受講生のみなさんに、グリーフサポートセミナー、葬儀のプランニングセミナー、ご遺体の処置研修などのテーマについて学んでいただく機会を作ってきましたが、ただ単に知識やスキルだけを伝えれば十分なものになる訳ではなく、その中で、「本当に大事なことは何か?」、「何を変化させる必要があるのか?」、「変えてはいけないもの何か?」などを「考える力」をいかにして身につけてもらうか、そのための取り組みに注力してきた日々だったと言えます。

多くの経営者の悩みや、現場で働いているスタッフの方々が「自分が取り組んでいることがご遺族にとって役立っているのか?」、「そもそも自分の仕事が必要とされているのか?」などの不安を抱え、「一体どうすればいいの?」と言う思いを目の当たりにして、私たちも身の引き締まる思いがした研修の場が続きました。

そこには、お客様も働いているスタッフも、誰にとっても何とかいい方向に進めたいと言う思いを持っている経営者が、自分の思いがうまく伝わらないことに悩み、現場のスタッフに自分の思いを理解してもらえず、これまで通りの仕事をしていることにモチベーションを失っている姿を見ることもありました。

そして、お客様のためにできることを必死に探すと同時に、継続するための収益をどの様に確保すればいいのかと言うことを色々工夫して取り組みながらも、その結果をうまく出すことができない葛藤を感じている管理職の姿も見ました。

お客様や患者さん、利用者のためにこれをしてあげればいいということはわかっているのに、社内の細かいルールがあるためにそれができない事に、この仕事を続けていくことの価値を感じなくなっている現場で、それでも必死に頑張っているスタッフの人もいました。

ジーエスアイのセミナーには、多種多様な職種の人が受講されています。もちろん葬祭業に従事する方々が一番多いのですが、宗教者やカウンセラー、看護師、士業の方々など、どの業種においても、これまでそれぞれの業種に期待されていた取り組み方だけでは、消費者や利用者に満足していただくには、まさに「限界」を迎えていることを痛感しました。

「情報爆発」と言う言葉ご存知でしょうか?
インターネットの普及により、人々の前に表出する情報は加速度的に増得る一方です。それによって、個人が自分にとって必要な情報を探し出し、管理していくことが難しく困難になるような状態だけでなく、それに関わるさまざまな問題が現れる状況を指す言葉です。

2001年にアメリカの研究者が、情報の流通量と私たち人間の情報処理量の比較をして、届けたい「情報」を相手に届けるためのコストや手間がどんどん上がっていると言っています。届けたい側も以前に増して苦労していることは間違いないのですが、情報を入手する側としては、どうでしょうか?

情報が氾濫している様な状況に置かれたときに、人は押し寄せる情報を処理しきれず、精神的にまいってしまいます。そうした状況を、アメリカの著名な社会心理学者スタンレー・ミルグラムは「過剰負荷環境」と呼びました。

過剰負荷環境にある人間は、押し寄せる情報に対し、以下の4つの方法を用いて対処しようとします。

① 短時間処理:情報を可能な限り短時間で処理しようとする
② 情報の排除:自分にとって有益でない情報を排除する
③ 責任回避:問題が起きても、自分に責任が及ばないように他人に擦り付けて回避する
④ 他者の利用:他者とコミュニケーションをとる場合、直接にではなく、他人やその他間接的な手段を介する

過剰負荷環境においては、人は溢れる情報の中から必要な物だけを取り入れ、自分に必要のないものは無視するなどといった行動をとるようになります。

対人関係においても、自分と関係のない人とは最低限のコミュニケーションしか行わず、必要に迫られない限り自ら関わろうとはしなくなるのだそうです。

この様な状況においては、これまでだったらうまくいった方法で接したとしても、満足してもらうことも、こちらが意図したことを理解してもらうこともできなくなりつつあるのです。

そんな状況に対して、ただ闇雲に「新しいこと」や「値段を下げること」などで対応することは、更に状況を厳しいものにするだけで余裕もなくなり、取り組んでいる本人も、その人が所属している企業や組織も疲弊する悪循環に陥ってしまうのです。

2017年は、法人研修ならびに自社でのセミナーにとことん取り組んできたからこそ見えた世界がありました。それは、「自分にしか提供できない価値を見つけ」、そして、「自分の提供できる価値を安売りしない」事でしか、継続的に取り組み続けられないと言う事です。

2018年は、避ける事の出来ない状況や環境を嘆くのではなく、その企業や個人だけが作り出すことができる、“光り輝く”「価値」を継続的に提供できる様に、役立つ研修プログラムを提供する予定です。

2018年も、さらにスピード感を持って取り組んでいきます。

2018年が皆様にとって素晴らしい1年になります様、祈念しております。

2017年12月31日
株式会社ジーエスアイ 代表取締役 橋爪謙一郎