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【橋爪謙一郎ブログ】キャスケット・セレクションルーム②

前回お話しましたキャスケット・セレクションルームが、どのようにグリーフプロセスにつながるかについて続きをお話しします。

葬儀の準備において、最も苦痛を伴うことを避け、傍観者でいる状況を作り上げてしまえば、ご遺族方々が抱いている「死の容認」を助長することにつながります。死別の悲しみや苦痛を経験することは、死別の悲しみを癒すのに必要な経験なのです。

そこで、アメリカの葬儀社では、ご遺族が葬儀を準備して決定をしていく過程で、どのようにしてグリーフプロセスに有効となる行為につなげていくか見てみましょう。

多くの葬儀社は、キャスケット・セレクションルームのインテリアやご遺族の方々が歩くフロー(動線)について考え、細心の注意を払っています。
 先ずは、ご家族の方々と共にセレクションルームに入ります。そして、棺によっては開き方が異なるので、危険防止のために、「我々に一声掛けて下さい」という注意事項を伝えると同時に、「何か質問があれば、部屋の外で待機していますので、いつでも声を掛けて下さい」と伝えて、家族の方々だけの時間を作ります。家族の方々は、自分達のペースで全ての棺をご覧になることができます。その過程のなかで、故人はどんな人だったか」「どのような洋服が好みだったか」「どんな性格だったか」ということを全員考えるのです。そうすることで、こころから自分達の中で「きちんとさよならを言うために」必要な準備をしていただくのです。

すると、いろいろな思いでも出て来るでしょう。もちろん、感情が高ぶってしまい、涙が止まらなくなることもあるかもしれません。看病疲れが出て、たっていられなくなることもあるかもしれません。だから、セレクションルームの中には、必ず座り心地の良いソファを配置します。そこに座っていただき、このような苦痛を自らの選択で経験していただくのです。

葬儀社の側が、死別に伴う心痛を召されているご家族の代わりに全てを行うことが、実際にはご家族に弊害をもたらしているかもしれないということを考えさせられました。わたし達が本当の意味で提供するものとは何なのか、ということを考えるときがきているかもしれないということを、この経験から学ぶことができたと思います。

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