カテゴリーに【OUR FAVORITES!】お追加しました。【OUR FAVORITES!】では、私たちのお気に入りの音楽や映画などを紹介していきます。
今回私がおすすめしたいものは「Elizabethtown(エリザベスタウン)」という映画です。この作品の脚本を書き、監督も務めたキャメロン・クロウは、実際に父親の急死を体験し、この映画を作ったそうです。
簡単なストーリーを説明すると、主人公のドリューが長い間手がけていたプロジェクトに失敗し、会社を解雇され、恋人とも破局、そして父親の死・・・このすべてが短期間のうちに彼の身に降りかかります。父の死をきっかけに主人公は父の故郷であるケンタッキー州のエリザベスタウンという小さな街へ向かいます。そこで、お葬式の準備などから自分が知らなかった「父」という姿を知っていくのです。
一人の男性が大切なものを失った後、人に触れ、自分の街で過ごしていく中で、自分なりに心の傷を癒していく変化がよく伝わってきました。特に、主人公がまるで父親と一緒に旅をしているかのように、遺灰を助手席に置き、思い出の場所をめぐり、遺灰を撒いていく姿はとても印象的でした。このように生前に父と一緒にできなかったことを、遺灰と一緒に行い、自分のペースで心を整理しながら死を受け入れていく方法もあるのだと思いました。私自身ケンタッキー州のお隣の州に住んでいたので、今の都会生活にはない自然の広大さを見るだけでも、心が癒されます。ロマンスも入っているので、笑えるし泣けます。
街は春一色になってきましたが、まだまだ寒い日もありますよね。そんな時に家であたたかい物でも飲みながら、この映画を見ていただければと思います。
ちば