先月、映画製作配給会社UPLINKの方からエンバーマーとして取材を受けた事がきっかけで、来週末、ある映画監督とのトークショーに参加することになりました。
もしかしたらすでにご覧になった方や、ご存知の方もいらっしゃるかもしれないのですが、
その映画は、日本で唯一と思われる死体写真家の釣崎清隆氏が撮った、南米コロンビアで出会った老エンバーマー、フロイラン・オロスコの最後の3年間を撮影したドキュメント映画、「死化粧師オロスコ」です。
コロンビアは世界一治安が悪いと言われ、私たち日本人には想像もつかないような暴力的な日常があります。
そんな中、暴力の犠牲となって亡くなってしまった人々をエンバーマーとして、何万人ものご遺体を弔って来た人物、オロスコに強い印象を受けた釣崎氏が、人間の生と死、尊厳を問う物語として撮られた作品です。
正直、日本で行なわれているエンバーミングとは、技術手法も施設の環境も全く別世界の話です。
また、同じ死化粧師でも、昨年テレビ東京系列で放映された「死化粧師 ~エンバーマー間宮心十郎~」とも全く違います。
しかし、オロスコが「残された遺族を慰めるために、遺体をきれいにしてやる」と言う気持ちには、共感できるものがありますし、私達エンバーマーの根底に流れている思いは、オロスコも間宮心十郎も同じだと思うのです。
今回はそんな視点から、釣崎氏の死生観をお聞きしたり、実際の日本におけるエンバーミングの現状をお話させていただいたりすることで、映画を観に来た方たちが「人間の死」と言うものときちんと向き合うきっかけになったらいいなぁと思い、トークショーに出演することにしました。
どんなことになるのか、初体験でドキドキしますが、今から楽しみにしています。
また、この日の事は後日ブログでお伝えしようと思っています。
日時 : 3月23日(日) 20:45~ トークショーは、上映終了後になります。
場所 : UPLINK X /渋谷区宇田川町37-18 トツネビル2F
(http://www.uplink.co.jp/x/)
もし、興味のある方は、下記URLで詳細をご確認下さい。
http://www.uplink.co.jp/orozco/