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【橋爪謙一郎ブログ】米国でのご遺体搬送

前回、カリフォルニア州でエンバーマーライセンスを取得するためには、2年間のアプレンティス(インターン)をする必要があると書きましたが、今回は僕がアプレンティス期間に経験したアメリカでのご遺体搬送についてお話します。

アメリカの場合、深夜のご遺体搬送に関しては深夜料金がかかってしまいます。ですが、病院側ではモルグと呼ばれる遺体のための冷蔵施設をもっているので、追加深夜料金を払うくらいなら、朝までモルグで保管しておいてほしいと思う遺族が多いので、ご遺体搬送は深夜ではなく、通常の営業時間中に行うことが多いのです。ただし、モルグのない病院や日本でいう特別養護老人ホームのような施設においては、遺族の希望にかかわらず、病院や施設の規則によって、死後1時間以内にご遺体搬送を行わなければならず、深夜でも出かけていくことになります。

ご遺体搬送の際、病院でまず行うことは、警備員室もしくは、カルテや患者さんに関する情報を管理している部署に行って、家族あるいは法的に葬儀の決定をできる人物がわが社にご遺体搬送を依頼したという証明書を提出し、自分を明らかにすします。それから、何々社の誰々がご遺体搬送をするかという証明書類にサインをして初めて、モルグへ行く鍵を渡されるのです。

最近は、ご遺体がつけたままになっているアクセサリーなどの貴重品をめぐって、病院や葬儀社が訴えられることも少なくないので、ご遺体搬送にはガードマンがやってきて、ご遺体に何も付いていないこと、ご遺体を間違うことなく引き取っていくかを確認する病院も増えています。実際、書面上ではご遺体には何のアクセサリーも付いていないとなっているのに、しっかりと結婚指輪などのアクセサリーが付いたままになっていたことがありました。病院の管理体制がしっかりしていないために、葬儀社までもが訴えられてしまいます。その可能性をなくすために、見つけた時点でご遺族に連絡をして、訴訟を未然に防ぐのです。

ご遺体搬送の際にも、エンバーミングの時と同様に、ご遺体の状態や死因を問わず、僕たち必ずラテックス製の手袋等を着用します。モーチュアリー・スクールや会社で、自分の身体は自分で守れと繰り返し言われてきたため、このことはほとんど自分の身体に染みついているものと言ってよいでしょう。

実際に数年前、検死局に勤める解剖士が遺体のもっていた結核菌に感染したというニュースが報じられた時には、ご遺体搬送の時でも常に油断することなく、マスクやラテックス製手袋等を着用し、ご遺体搬送が終わった時点で、車に戻る前に携帯用のフォーム消毒液を使って手を消毒することの重要性を再確認します。

ご遺体搬送一つをとっても、常に感染する可能性があることを念頭において仕事をすることは、葬儀に携わる者としての基本なのです。

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