ドラマ「死化粧師」も残すところ1話となりました。
皆さんはどのような思いで、ご覧になられていたでしょうか?エンバーミング・エンバーマーについて少しでもご理解をいただけていると幸いです。
今回は私たちエンバーマーの視点から感じた、ドラマ「死化粧師」についてお話をしたいと思います。
ドラマ内でエンバーミングされた故人様はとてもきれいですよね。特に、修復を施された方は傷跡も薄く、ビフォアー・アフターがはっきり判る様に、ほぼ完璧に仕上がっているように思えます。実際の現場でも、私たちエンバーマーは少しでも元のお姿に近づけようと必死になってお仕事をしています。ただ、私たちも限界を感じることは多々あります。損傷が激しい場合は、時間もとてもかかりますし、原型を取り戻すことが精一杯のこともあります。常に技術の向上を目指し、少しでもご遺族の方が良いお別れができるようにと精進しております。
また、最近は間宮心十郎の心に色々な変化が出てきたと思われます。例えば、エンバーミングをしたことによって他の人が傷ついてしまったケース。間宮心十郎もエンバーミングは残された人の心の支えになっていると信じて、施術を行っていました。
日本で働いている多くのエンバーマーは、ご遺族に接する機会がとても少ない現状があります。私たちは依頼書やお写真から故人様の生前の姿を想像しながら、エンバーミングを行っております。お写真にご遺族も一緒に写っていると、どんな生活を過ごしていたのかなぁと想像までしてしまいます。
私たちも心十郎のようにご遺族のことを思いながら施術しているのですが、実際にエンバーミングをしたことによって、ご遺族や周りの方々がどのような反応を示されているかがわからないことも多いため、少しでもご遺族とのコミュニケーションを取れる場が増えるように、私たちGSIエンバーマーは、常日頃取り組んでおります。
12月21日で最終話となりますが、このドラマを通して、より多くの方にエンバーミングについて興味をもっていただければと考えております。
Chiba