11月30日にグリーフサポートセミナーの第一回目を無事終了することができました。
「ご遺族を支えるために、今の自分にできる事とは」と題しお送りしたわけですが、ご参加の皆様にはそれぞれに“新たな気付き”を感じて頂けたようです。
今回はとりわけ葬祭関連業に携わる方をメイン対象とさせて頂いたのですが、ありがたいことに葬祭関連以外の方もご参加下さり、こちらとしても想定外の“新たな気付き”を頂いたという感じです。
中でも、ご参加頂いた方から「今までグリーフの勉強やセミナーに多く参加してきましたが、これ程までに噛み砕かれていてわかりやすいセミナーはありませんでした」とのお言葉には、当社としても改めて原点に立ち返る良いきっかけになりました。
というのも、一般的に「グリーフケア」と呼ばれるものを、敢えて「グリーフサポート」と命名してきたのには、心理専門領域という堅苦しさや敷居の高さを取り除くことで、より多くの死別に苦しむ方のお役に立ちたいという想いが込められています。
難しいことを「難しく」語ることよりも、難しいことを「わかりやすく」伝えることで、それに携わる様々な方の新たな一歩を後押しする、そんな役目が当社には求められているのだということを改めて気付いた次第です。
それから、気付きについてもう一つ。
参加頂いた方全て共通して感じられたこと、それは「プロ意識」と「あたたかみ」です。
「プロ意識」というものは、一生懸命仕事に向き合う人に必ず備わってくるものだと思っています。葬儀社には葬儀社としてのプロ意識、カウンセラーにはカウンセラーのプロ意識、サポートグループを運営している方にはサポートグループのプロ意識、エンバーマーにはエンバーマーのプロ意識、それぞれですよね。しかし一生懸命になり過ぎると、そのプロ意識が「視野の狭さ」や「変なコダワリ」に映ってしまうこともしばしば。
一方、「あたたかみ」というものは人としてのあたたかみのこと。
プロ意識が変な形で出る時は、この「人としてのあたたかみ」が他人からは見えにくい。
グリーフケアやサポートをしようと思うのには、まずこの「あたたかみ」が原点であるような気がするんです。
今回のセミナーには「ご遺族になんらかの形で役に立ちたい」という想いを持って来て下さったことが「あたたかみ」として伝わってきましたし、それを実現しようとするが故に「今持っているプロ意識」との突き合わせに課題をいだいていることも伝わってきました。
おそらく、どちらが欠けても本当の意味での「役に立つ」ことは難しいのではないかと思いますし、そのバランスを保つのも難しいのではないかと思います。
第二回目は来年の1月31日です。
メイン対象を医療関係に携わる方とさせて頂いてはおりますが、第一回目同様にメイン対象ではなくてもご参加は大歓迎です。
ご興味のある方は是非ご参加下さい。
http://www.griefsupport.co.jp/griefsupport/seminar.html
お会いできることを心から楽しみにしています。
山村