先日、杉並区にあるNPO法人東京コミュニティスクールの生徒さん達が
エンバーマーとしての橋爪謙一郎にインタビューに来られました。
この学校は、小学生を対象とした全日制スクールで
カリキュラムの中に、物事を探究することを通じて、重要な知識やスキルを獲得し、
前向きな姿勢や態度と実行力を身に付けることを目的とした「テーマ学習」
を取り入れています。
ジーエスアイでは、2年に1度、「死」を見つめることによって、
「生きる」ことの意味を考える「個の尊厳」という5,6年生のテーマ学習において協力させていただいています。
そのひとつに、亡くなった大切な人の身体に処置を施す「エンバーマー」として
橋爪が子どもたちから色んな質問を受ける機会があります。
子どもたちは「死」に関わる本を読んだり、橋爪の「エンバーマー」を読んだりして
事前に様々な準備をしてインタビューにやって来ます。
子どもなりに「死」を見つめての質問や
大人とは違う視点での質問には、いつも驚かされますが
その質問に対して、いつも一生懸命答えることで、
ちょっと難しいかなと思うようなことにも、真剣に話を聴き、
子どもたちなりにしっかり理解してくれているようです。
人は誰でもいつか必ず死を迎え、この世からいなくなってしまいますが
今の平和な世の中において、普段の生活の中では、
全くと言っていいほど「死」など意識している人はそんなにいないでしょう。
しかし、東日本大震災で思い知らされたように
「死」はいつも隣り合わせに存在しています。
「死」を恐れ、見ないようにして避けるのではなく
「死」を意識することによって、いかに素晴らしい人生を、
いかに悔いのない人生を生きることができるのかということが
とても大切なことなのではないかと思います。
東京コミュニティスクールのように、一般の小中学校などでも
恐れずにこのような機会を設けてくれたらいいのにと
心から思います。
子どものころから、「死」を意識することで、より良く生きることを
大人が教えたり、自分の生き方として見せて行くことで、
結果としていじめや自死などがなくなっていくように、
今後もジーエスアイとしてこのような活動を継続していきたいと思います。